避難所事情etc・・・

つい先日、アメリカに住む姉から「ほんのキモチ程度しか出来ないけど、夫と2人でいくらか寄付をしたいと考えているところ。ただし、日本赤十字社のような、あまりにも大きすぎる規模の団体に寄付して、そのお金がいつ、どこで使われるか全くわからないっていうよりは、福島県出身者の心情として出来れば福島県限定で役に立てて欲しいし、何かいい方法がないか調べてみて」と頼まれた私。
夫に話したら、「俺も福島県民だし、被災者ってこと?! 俺に寄付するってどう??」なんて言ってたけど、私の判断で即却下ですから


郡山市のウェブサイトを調べてみると、
『今回の未曾有の大震災である東北地方太平洋沖地震の被害に遭われた本市の市民生活を支援するため、義援金を募ります。趣旨をご理解いただき、皆様の温かいご支援をよろしくお願いいたします』
との記載はあるけれど、直接被災者に現金支給されるのか、地震で壊れた道路を直すお金になってしまうのか、どこにどのように使われる予定なのかがよくわからず、「だったら中居君みたいに郡山養護学校に避難してる方限定にして、そこの避難所で不足しているものを購入して届ければいいんじゃない?うちからも近いし、何回でも行けるしね」ということに。
(ここ郡山市では、原発から20キロ圏内で避難命令が出て自宅に戻れない方や、郡山市内の自宅が地震で倒壊してしまった方などが、約30ヶ所の避難所で生活をしています。郡山養護学校には原発から避難してきた方が約130人。先日SMAPの中居君が友人たちと一緒に来て、匿名で炊き出しをして行った避難所なのです)
事前に学校に電話して、その旨をお話しさせてもらうと、とても親切な学校関係者の方がいろいろと教えてくださいました。
それによると、各個人のレベルではそれぞれに欲しいものはあるだろうけど、最低限の衣料品や日々の食料品はほぼ足りている状況で、とくに食材に関しては避難所から担当部署に(郡山養護学校の避難所とビッグパレットは福島県が管轄、それ以外の避難所は郡山市の災害対策本部が管轄していて、全く別系統で動いているらしい)リクエストしたものが2〜3日中に届くという流れになっているそうです。
そんな中で、しいて言えば子供たちの文房具が不足しているというお話しをうかがい、「本当に微々たる金額で、子供たちの文房具を買ってあげるくらいしか出来ないから、ちょうどよかった・・・」と言う姉の依頼で、今朝は文房具屋さんめぐりをして、夫と一緒に養護学校に届けに行ってきました。
ここから小、中、高に転入して学校に通う子供たちは20人。約130人の方たちは、家族単位で自家用車で避難して来た方たちや、家屋を流されてしまった方なども含まれているということで、まだしばらくの期間はここで生活をすることになる予定だそうです。

  • 教頭先生がお母さん方に欲しいもの、足りないものを詳しく聞いてくれて、それを参考にクーピーペンシルやら連絡帳やら細々としたものをラッピングしてもらいました。

  • 超近代的な建物の養護学校だけど、玄関脇のガラスは割れてブルーシートで風除けしてあったり、職員室内は各避難所の連絡先が赤字で書かれ、連絡事項などがあちこちに貼られていて、学校というより対策室といった感じ。

中居君が来たときのことを聞いたら、最初に当の中居君から「今日はよろしくお願いします」という挨拶はあったけど、マスクも帽子もゴーグルのような白い縁のサングラスも外さず、帰る間際まで中居君だと気付かず、避難所の子供たちが「もしかして・・・」とザワザワし始めてわかったような状況だったらしいです。
カッコイイじゃないか、中居君。

補足:郡山市内の某公民館に電話してみたら「そういうことは市の災害対策本部に聞いてください」と、けんもほろろな対応。で、郡山市の災害対策本部に電話して、市の避難所で足りないものなどはないかと聞いてみたところ「食べるものも、着るものも足りてると認識してるし、ひとり一人の要望を聞いていけばそれぞれに要望はあるかもしれないけど、そこまでは把握できないし、市としては特に欲しいものはありませんと答えるしかありません」という回答で、そこまで「足りてます」と強調されると、義援金以外に個人で何か出来ることがあればと思うことが「善意の押し売り」状態みたいで、結局役に立つとしたら「現金」しかないの?!みたいな・・・。
そんな中、養護学校には県の担当者の方もいる中、教頭先生ご自身がお母さんのお話しを聞いてくれるなど、支援の申し入れに対する対応ひとつとっても様々で、どの避難所で生活するかで、避難所格差ってないのかしらと思ったり。
そりゃ〜、キモチあっての寄付だけど、やっぱり世の中「現金」が一番強いのかもね・・・と再認識した出来事でもありました。