放射能で頭が良くなるって・・・

先日宅配された郡山市のタウン誌の紙面に掲載されていた記事。
以下記事抜粋
『特別寄稿 福島への手紙1 「長崎から」(九州工業大学学長 宮里達郎)
いま、長崎では被爆者が「俺たちは原爆投下直後に、どんな野菜でも、魚でも、平気で食べた。おかげさまで、身体は元気で、頭も良くなった。世間では何を騒いでいるのか!」と話しをしています。
(中略)被爆者(特に男の被爆者)は長命であるというデータもあります。(後略)』

放射能であたまが良くなった」って・・・。「被爆者は長命」って・・・。
郡山市内に12万部が配布されているタウン誌の、このあり得ない記事に我が目を疑う私。
「コレってやらせ記事?? まさか編集部で作文した?! でも署名もあるし、いったい何の意図があってこんな記事を載せてるわけ???」とハテナ???だらけの疑問を解消してもらうために編集元の会社に電話をしてみました。
応対してくれた男性によると、記事は宮里氏から好意でいただいた激励の手紙を、純粋に郡山市民を励ましたいという意図で掲載したものであるとのこと。掲載後には、メールや電話で「科学的な根拠があって掲載してるのか」など、お叱りや不快感を表す声もある中、「励まされた」という言葉もいただいてもいるし、賛否両論ということで・・・という返答でいた。
それにしてもこの時期に、この手紙の内容をそのまま掲載することに対して、編集段階で誰も異議を唱えなかったとしたら、その感覚って私には理解しがたいわぁ。
友達や知人の中には、パソコンやスマフォというツールを持たず、インターネットやツイッターって何?どうやって見るの?っていう人だって結構いるし、テレビや新聞、紙面からの情報が全てで、いろんな選択肢を持たずに、与えられた情報を疑うこと無く信用して生活している人が多くいるのも事実。
そういう善良な市民にとって、この記事ってあまりにも罪が深いと思う。
「市民を激励したいなら、もっと違う視点の記事で。そして、次号の紙面でしっかりと訂正を願います」とお話しして電話を切りました。
ちなみに、手紙を書いた宮里氏の肩書きも「元」がつくということで、間違っていましたとのことです。

友達のschinakoさんは、『県内に、2種類の人がいるんだと思うんですよ。3.11以前の日常に戻りたがる人と、3.11原発が爆発してからを生きている人と。前者にとっては、日常を取り戻すのが最優先なわけで、避難や疎開始めたらもう戻れないから、 一生懸命、大丈夫という言葉を捜してる。(飯舘の村長とか)後者は未来のリスクを減らしたいわけだから、ほんとうのことが知りたい』と言っていたけど、そうかもね・・・。
真実を知りたいよね。